とっとりバイオフロンティアセミナーのご案内
日程:令和6年12月17日(火)16:00-17:30 オンライン(Zoom)開催
受講料:無料
講師:水上 民夫 氏(株式会社フロンティアファーマ代表取締役社長、長浜バイオ大学・名誉教授、客員教授)
現在、再生細胞医療や創薬の分野で行われる細胞培養では、その細胞に抗体や蛍光試薬で標識し、蛍光顕微鏡で観察することで細胞の生死や性状の解析をおこなっています。しかしながら、この方法では煩雑な作業が必要で、生身の細胞の非侵襲で継続的な観察はできません。この問題を解決すべく、細胞培養の技術にイメージングやAI/ディープラーニングの技術を融合させる研究がなされています。
講師らの取り組みではこれらを「細胞の見える化技術」と呼称し、細胞の性状を示す精微なデジタル蛍光画像を蛍光試薬などの実験操作無しで非侵襲に画像生成する技術を開発しました。本技術は、画像生成AIを活用し、顕微鏡や細胞イメージャーから得られる非染色画像を基に、細胞性状を正確に反映した高精度なデジタル蛍光画像を非侵襲的に生成するものです。従来の蛍光染色法に依存しない本技術は、細胞培養・品質管理の高度化と効率化を実現し、医療と研究の分野に革新をもたらします。
本講演では以下の内容を中心にお話しします:
<技術の概要>
・画像生成AIを活用した非侵襲的なデジタル蛍光画像生成技術
・細胞数・形態・品質評価の自動化を可能にするAIモデルの仕組み
<細胞医療への応用>
・製造プロセスのリアルタイムモニタリングと自動化
・熟練者の分身化を通じた品質評価の標準化
<創薬への応用>
・表現型アッセイや毒性評価
・オルガノイドやスフェロイドのリアルタイム観察と評価
<事例紹介>
・iPS細胞の分化能予測や品質評価
・ミトコンドリア膜電位の可視化による機能評価
・間葉系幹細胞(MSC)の品質評価と製造プロセス最適化
セミナーでは細胞医療・創薬分野におけるAI技術の活用事例とその未来展望を分かりやすく解説します。これまで複雑だった細胞培養や品質評価をシンプルかつ高精度に行う新しいアプローチをご紹介し、医療・研究分野における効率化と革新の可能性を共有します。
本セミナーは事前申込制となっています。参加ご希望の方は開催当日の正午までにこちらの参加フォームよりお申し込みください。
連絡先:バイオフロンティア推進室(担当: 森山)